空き家が金の卵に変わる? 国交省、低所得者向け住宅に民間空き家を活用検討

グレーの建物

国交省は、空き家の減少と低所得者向け住宅の環境改善を目的に、新たな空き家の活用制度を検討しているそうです。

全国の住宅総数のうち、20%以上が空き家というデータもあります。
この制度で、空き家の数は減るのでしょうか?
空き家所有者の救世主になるのでしょうか?

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空き家活用の流れは、次のようです。
①空き家の所有者は、都道府県に空き家を登録申請
②都道府県は、物件の耐震性や断熱性を審査し基準を満たせば物件登録
③入居希望者は、登録物件を検索し都道府県に入居申込み
④都道府県は、物件所有者に家賃の一部を補助

低所得者向けの住宅といえば、既に都道府県や市町村が運営管理する公営住宅が真っ先に思い浮かびます。
公営住宅は、一定所得以下の低所得者が入居できるお得な賃貸住宅ですが、
例えば、東京都の都営住宅では、所得基準は次のように決められています。

所得基準表 (東京都営住宅)
[su_table]

家族数 所得金額
一般区分 特別区分
1人 0円~1,896,000円 0円~2,568,000円
2人 0円~2,276,000円 0円~2,948,000円
3人 0円~2,656,000円 0円~3,328,000円
4人 0円~3,036,000円 0円~3,708,000円
5人 0円~3,416,000円 0円~4,088,000円
6人 0円~3,796,000円 0円~4,468,000円
[/su_table] ※特別区分は、申込者本人及び同居親族全員が60歳以上、同居親族に小学校就学前の子どもがいる世帯など特定の条件を満たす入居者です。

公営住宅は、“家賃の安さ”から地方でも満室になっていることが多いです。
入居希望者としては、空き家登録物件からも探せるようになり、より便利になります。
場所によっては、公営住宅が遠くにしかないというところもありますから、場所の選択肢も増えます。

空き家の所有者としては、入居者が支払う家賃に加えて家賃補助が得られるので、経済的です。
空き家のままでは建物の傷みが早いですから、この点でも歓迎されるでしょう。

制度が始まるのは、早くても平成29年国会で成立後の平成29年度からとなりますが、空き家に悩む所有者は殺到するかもしれません。
もっとも、人口そのものが増えなければ、家賃補助のない住宅が空き家かするだけかもしれませんので、
国交省には、人口増対策も考えて欲しいところです。

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